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北海道住宅通信 2012年7月10日号
木造住宅の寿命は築60年!? 国交省の不動産流通活性化フォーラムが提言
 国の住宅政策上、木造住宅の省エネ化と同様に重要な課題となっている不動産流通の活性化。国は、現行の築年数のみで一律30年程度としている木造住宅の耐用年数を見直し、築60年以上の物件も流通することができる建物評価手法を導入する考え。これを実現する具体的な施策として、インスペクション(建物検査)のルール設定、戸建住宅の地歴情報の統一・標準化、燃費基準(エネルギー消費量)の数値化やわかりやすい表示の検討、宅建業者の新たな資格制度の創設―などを想定している。一部は来年度予算に反映する意向。既存住宅流通・リフォーム市場の活性化に向けて、施策を総動員した取り組みが始まる。
 不動産流通システム改革のプログラムは、国土交通省が昨年10月に設置した「不動産流通市場活性化フォーラム」の提言として、6月28日に公表された。
 国交省は今年1月、2020年までに市場規模の倍増を目指す「中古住宅・リフォームトータルプラン」を策定済み。来年度から施策総動員での取り組みが始まる。
 ■建物検査と連携
 同フォーラムの提言骨子は、@消費者に必要な情報の整備・提供A不動産価格の透明性向上B先進的なビジネスモデルの育成・支援C宅建業者の資質向上D住み替えなど多様な手段による既存ストックの流動化促進―の5つ。
 トータルプランに比べて、更に具体化されたのは建物評価基準(手法)の見直し。
 建物の残存価値については、税法上の減価償却資産の耐用年数等に関する省令で、木造住宅の場合は耐用年数22年とされている。ただ、鑑定実務上の残存価値の低下は更に早く、築20年程度でほぼゼロ。築10年経過後のリフォームによる残存価値の向上が重要とされてきた。
 いずれにしても築年数による形式的な減価額の算定が主流。市場性に基づく増減価の判定は加味されていない。
 同フォーラムは「耐震性や省エネ性など個々の品質を重視した評価のあり方を検討、築60年以上の木造住宅が豊富に流通する中古住宅市場の構築を目指す」と提言した。
 木造住宅の耐用年数の目安として「築60年以上」を提起したのは初めて。
 基礎ストックを資産として活用するためには、インスペクション(建物検査)の結果や瑕疵の有無等を十分に把握し、価格評価に精緻に反映していくことが重要。具体的には、インスペクション会社と不動産鑑定業者との連携、不動産鑑定士の評価をセカンドオピニオンとして活用する適正な担保評価などが必要。土地評価に加え、マンションの場合はスケルトンとインフィルを分離して評価する考え方の浸透が不可欠とした。
 中古住宅の価格の透明性が高まることで、担保評価がしやすくなり、中古住宅購入費とリフォーム費を一体化した住宅ローン商品の開発が進むと想定している。
 また、リフォームを担保価値として評価する仕組みの検討を行う。処分価格の上昇や換金性のアップにつながるリフォームと、流通価格に影響しないリフォームの違いを明確にする評価基準も導入したい考え。
 ■宅建に評価制度
 住宅履歴情報のひとつとして、地盤履歴情報の標準化も提起した。検査項目に統一化し、検査コストの低下を誘導する。
 住宅のランニングコストの表示方法としては、床面積1u当たりのエネルギー消費量を示す燃費基準を導入する意見も出ている。
 宅建取引主任者の底上げも重要な課題。宅建業者全般の教育研修制度を見直し、研修受講者に有効期間5年間の登録書を発行するなど、新たな評価制度を導入していく。
 優良リフォーム業者の格付け制度も検討する。
 来年度から多様な支援策を伴う施策展開が始まる不動産流通市場だが、同時に優勝劣敗の淘汰が本格化することも忘れてはいけない。

【2面】既存住宅流通・リフォーム推進事業 10月19日まで随時受け付け
 国土交通省は、「既存住宅流通・リフォーム推進事業」の応募受付を7月2日から開始した。11年度は事前に提案応募を行い、採択を受けた事業者が補助金交付申請等を行ったが、12年度は7月2日の募集開始後、売買契約や保険契約を締結し、リフォーム工事の見積りを行った住戸毎に交付申請手続を実施する「随時受付」に変更。補助金の限度額(1戸当たり)についても、11年度の100万円から12年度は50万円に減額された。補助金の適正な受取を約する規約の締結も必要となる。交付申請の締切日は10月19日(必着)。応募状況によっては申請期限が早まる場合もあり、注意が必要だ。

【3面】山謙建設が「400o断熱体感ショールーム」
 札幌市内の中堅建設会社、山謙建設(旧山謙工業、山本謙一社長)は、本社ビル(札幌市厚別区厚別中央2条2丁目)の2階に性能向上リフォームを施し、ロックウール断熱材(60k)による「400o断熱体感ショールーム」を新設した。南面の開口部は全て、トリプルLOW―Eガラス(アルゴンガス封入)の樹脂サッシを2層にした「ダブルスキン構造」。7月中のオープンに向け準備を進めている。

【8面】熱損失係数の計算に「不備あり」 札幌版次世代住宅基準 7月上旬までに24件申請
 札幌市が今年度に創設した、「札幌版次世代住宅基準」の性能評価申請が5月14日から開始され、申請件数は7月9日現在で24件に上っている。適合申請の出足が好調な背景には「札幌版次世代住宅基準」の補助金に対する住宅事業者の関心の高さがあるが、その申請手続きの過程で熱損失計算などに「不備あり」として再提出を求められるケースが後を絶たない。「(同基準の)技術解説書に目を通しても判断に戸惑う」など、事業者からの問い合わせが数多く寄せられている。札幌市に適合申請に係る注意点、留意点を取材した。

【9面】音熱環境開発、エコ・ラメラボードを発売
 断熱施工を主業とする音熱環境開発(札幌市、三星寛社長)は、韓国最大の総合建材メーカー、碧山(ビュクサン)と共同で開発・製品化したロックウール断熱複合パネル「エコ・ラメラボード」の販売を開始した。耐火被覆材に用いられるロックウールの繊維を縦使いするとともに、表面に難燃性の木毛板を貼って耐圧強度をアップし、不燃の断熱材兼用の外装材として使用できるのが特徴。撥水仕上げ加工され、木造の付加断熱・基礎断熱、RC造の外断熱など、用途は多様。木毛板の上に直接、モルタル仕上げが施工でき、多様な外装デザインにも対応可能。住宅の更なる高断熱化で、断熱材の密度や熱容量などにも関心が集まるなか、施工性に優れた不燃断熱外装材として注目を集めそうだ。

【10面】[被災地支援の取組み]北大、森傑教授
 東日本大震災で10数mの津波が襲った宮城県気仙沼市の小泉地区では、高台への大規模な集団移転計画が異例のスピードで進められている。移転を表明した他の被災地域・集落では移転に向けた議論が進んでいないなか、小泉地区では住民主導で100世帯以上の合意を取りまとめ、気仙沼市は集団移転に関わる事業予算を計上した。移転計画に参加している北海道大学の森傑(すぐる)教授に移転計画の内容や被災地の都市計画について聞いた。

株式会社北海道住宅通信社 札幌市白石区南郷通6丁目北5-15 TEL.011-864-8580 FAX.011-864-6321

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